sumaartist /現代美術家Instagram: suma_unc
◆略歴1998年 北海道生まれ2021年 アーティスト活動を始める2023年 東京芸術大学大学院 絵画専攻 版画修士在学中
◆主な展示2023年 個展:MIJIKA NA HYOUSYOU(DDDART/東京)2022年 グループ展:JAPAN MODERN ART EXHIBITION2021年 グループ展:「SHIBUYA STYLE vol.15」
◆受賞歴2021年 第46回全国大学版画展 優秀賞 図鑑展Wonderland! 図鑑NEO特別賞
◆その他美術手帖「DIALOGUE for ART」 第一弾対談インタビュー掲載クマ財団奨学金五期生
◆作品コンセプト薄く削ったベニヤ板の上にシルクスクリーンで新聞やチラシを印刷し、その上にポップな動物のモチーフを描いていく遊び心たっぷりの作風は、絵を描くことが大好きだっという幼少期、祖母とともに新聞にクレヨンでお絵描き遊びをしていた記憶とつながっているという。新聞やチラシというものは、分かりやすい日常のメタファーだ。地域の小さな出来事から社会の重大事件まで、日々の有象無象の情報が印刷されているいわば人間が生きる痕跡だ。にもかかわらず、何気ない日常が往々にしてそうであるように、とくに大切にされることもなく日々消費されていく。じっくり読まれることさえないまま。ポップにデフォルメされた動物や文字の表現は、海外アニメーションやグラフィティーなどsuma自身が親しんできたものとリンクしているという。強いメッセージを大々的に謳うより、身近にあるものや世の中の流れを切り取って、大衆にとって親しみやすいものとして提示することで何かを感じ取ってもらいたいという姿勢の表れだ。新聞やチラシの内容と描かれている動物には、よくよく見るとつながるところがあり、社会に対する皮肉やメッセージが仕込まれている。しかし、sumaは作品をよく見て考察することを強要しない。何気なく作品を見たときの「ポップで可愛い動物の絵」という印象もまた作品の持っている要素であり、無意識に人々が共有している動物の姿として真実であるからだ。彼が大切にしているチャップリンの言葉に「人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇である」という一節がある。動物や人間の本質も同じで、遠くから見れば可愛く楽しく素敵に見えるが、近づいてみるとグロテスクな一面が見えてくる。近くで見るか遠くで見るかは、鑑賞者自身に委ねられている。
タイトル:Cut Flower(2023)
素材:Plywood,Oil painting, Screen printing
サイズ:735×605mm
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